アリの駆除対策

アリの種類

アリの中でも、家屋に侵入してくるので代表的なのはイエヒメアリです。
また近年、南米原産であるアルゼンチンアリが増加し、日本在来のアリを駆逐するなど生態系への影響も問題となっています。

●イエヒメアリ
体長2~3mm。体色は黄淡色~褐色で、腹部後端のみ黒色で光沢があります。 暖かいところを好み、冬には保温性の高いマンションの建物などに発生します。土がなくても巣をつくるので、壁紙の裏や家具の裏などの隙間に巣を作っていきます。 蜜や甘露以外に膿や血液なども好んで集まり、咬むこともあります。また衛生的にも問題です。繁殖力も強く駆除するのも大変です。

●アルゼンチンアリ
働きアリは体長2.5mm、体色は黒褐色をしています。 国内では,平成5年に広島県で初めて確認されてから、年々生育域が拡大しています。 毒はなく人を刺すことはありませんが、攻撃的な性質のため人を咬んだりすることもあります。
アルゼンチンアリは繁殖力が非常に強く、女王アリ1匹は1日で50個以上の卵を産むといわれています。 女王アリの数も多く、1つの巣に数百匹いることもあります。巣の個体数が一番増えるのは9月~10月で、この時期が最も家屋侵入の被害が増えます。

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発生したアリの駆除

●毒エサ・ジェル剤による駆除
アリの巣ごと退治するために、毒エサを使います。 ゴキブリ用殺虫剤と同じように、毒えさを食べたアリだけでなく、巣に運ばせてそのフンや遺骸を食べたアリも退治できます。

▽毒エサの設置場所
行列や巣がよくあるのは次のような場所です。
 ・壁やブロック塀に沿って行列をつくりやすい
 ・コンクリートの割れ目や植木、植物の根元
 ・植木鉢やプランターの下

アリの巣の場所が分かっている場合は、巣の周辺に雨がかからないように毒エサやアリ用ジェル剤を置きます。 巣が発見できていない場合は、働きアリの姿が見られる場所に毒エサを配置します。
毒エサを設置しても警戒してすぐに食べない場合があります。7~10日様子を見ても食べないときは、設置場所を変えるようにします。

●粉末型殺虫剤
粉末型殺虫剤は、建物の中に侵入しようとするアリを防除するのに効果的です。散布するときは隙間のないように、建物をぐるりと囲います。 雨風で粉が飛散することがあるので、定期的に追加散布するようにします。

アリを防除するには

●アリの餌になる物を与えない
食べ物は密封できる容器に入れたり、冷蔵庫に入れるようにします。 特に甘いものに群がるので、保管は注意しましょう。 ガスコンロ周りやレンジ周りなどに小さな食べ物のかすが散らばっていることがあります。小さくてもアリが目ざとく見つけることができるので、掃除しましょう。 残飯などの生ゴミは、密封してから捨てるようにします。 肉や魚、調理物などが入っていたトレーも、綺麗に洗ってから捨てるようにしましょう。

●すみにくい環境をつくる
特に人の手が加わった場所を好んで巣を作るので、そのような場所はつくらないようにします。
・植木鉢やプランター、ブロックなどは地面に直接置かないようにする。
・壁のひび割れや穴など、隙間がないようにシーリング剤等で補修したり、防腐剤を塗布して巣を作れないようにする。
・食べ物や飲み物を長時間置かないようにする。
・コンクリートブロックや玄関マット、人工芝などは置かないようにする。
・枯葉や枯れ草などは早めに片付ける。

●アリの侵入経路を観察し、駆除する
アリが数匹屋内にいるのは、偵察アリの可能性があります。 偵察アリはエサを求めてウロウロしており、エサがあったら巣に戻ります。そのままにしておくと、翌朝にはすごい数の仲間のアリをみることになるかもしれません。 この偵察アリを見かけたら駆除し、その後に働きアリの隊列を見かけたら侵入経路をたどっていきます。 侵入口をみつけたら、そこはシーリング剤などでふさぎ、アリの侵入を防止します。働きアリはそのあとで駆除します。

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