クモは「益虫」
クモは動物食で、その生態は生きている昆虫類を食べています。 ゴキブリやハエなどを食べてくれるので、「益虫」といえますが、ハエの姿を恐怖と感じる人にとっては「不快害虫」といえます。
●ハエトリグモ
体長は約10mmの小さなクモで、毒はありません。網を張らない徘徊性のクモで、イエバエなどの小昆虫に飛び掛って捕食します。
ハエを襲う時には糸を固定して引きながら跳躍して飛び掛ります。
●アシダカグモ⇒詳しくは「ゴキブリの天敵~アシダカグモ」のページへ
アシダカグモは西日本で多く見られる大型のクモで、毒はもっていません。ゴキブリを捕食してくれます。
●クモ対策
アシダカグモやハエトリグモが家の中にいるということは、エサとなるゴキブリなどの昆虫類がいるということです。
クモを殺虫剤などで駆除しても、エサとなる昆虫類がいる限りは、何度でも侵入してきます。クモを駆除する前に、他の昆虫類を駆除するのが一番ではないでしょうか。
セアカゴケグモ
セアカゴケグモは、1995年に初めて日本国内での生息が確認された外来種で、国や自治体による駆除が進められています。
体長は雌が10~14mm、雄が約3mm。
毒があるのは雌のみで、雄は人体に影響する毒はもっていません。
素手で触らない限り咬まれることはありませんが、雌に咬まれると、針で刺されたような痛みがあり、患部が赤く腫れます。
その後の経過は様々で、そのまま治ることもありますが、発汗や発熱、吐き気、激痛を伴うこともあります。
特に小児や高齢者は症状が重くなる恐れがあるので、注意が必要です。
●セアカゴケグモの生息場所
・日当たりがよく、エサとなる昆虫が多くいる場所
・コンクリートブロック、側溝や割れたコンクリートの隙間、石垣の隙間、フェンスの基部など
・一匹見つかると周囲にも潜んでいる可能性があるので、よく確認します。
・屋外で清掃や花壇の手入れなどをする場合は、ゴム製の手袋などを着用するようにしましょう。
●駆除方法
市販の家庭用殺虫剤(ピレスロイド系殺虫剤)を噴霧することにより殺虫できます。
●セアカゴケグモにかまれたときの処置
咬傷部分を温水や石けん水で洗い落とし、できるだけ早く近くの医療機関を受診してください。